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社内書類の電子化とは?メリットや注意点を解説します

皆様の職場では、書類はどのように管理されていますか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)、ペーパーレス化推進、テレワークの浸透など、さまざまな変化に伴って書類を電子化する企業様も多くなっています。

しかし「いざ、自社でも書類の電子化を!」と思っても、何からどのように始めたらよいのか、イメージが湧きにくいのではなでしょうか?

この記事では、デジタル化が増加している企業の社内書類に焦点を当てて、社内書類を電子化するメリットや注意点などをご案内します

書類の電子化とは?

書類の電子化とは、紙で保管されている文書や帳票などの書類をデータ化することを指します

さらに幅広く目を向けると、例えば創立記念誌のような冊子や記録文献、歴代の社長や社屋・営業所の写真、ポスターなど、会社の歴史にまつわるさまざまな資料が保管されていることもあり、このような紙史料も電子化の対象となります。

会社に保管されているあらゆる紙媒体を電子化することが、企業における「書類の電子化」と言えるでしょう。
これは「企業アーカイブ」とも呼ばれ、可用性のあるデータとすることによって広報・IR活動やインナーブランディングに活用することができます。

書類を電子化するメリット

今まで紙で保管されていた書類をデータ化することで、企業としても社員としても、いくつかのメリットを得ることができます。具体的に見ていきましょう。

業務の時間短縮・効率化

書類を紙で保管していると、書類を探すたびにファイルや保管箱を開く必要があり、膨大な時間がかかることも多いと思います。

このように目的の書類にたどり着くための検索時間を、データ化とファイル名の整理を実施することで短縮し、検索性を向上することができます
また、ファイル名に加えて書類中の文字情報もOCR処理で付与すれば、必要な情報を一度に収集することが可能になります

今まで出社しなければ書類を探せなかった場合でも、データにアクセスできる環境を整えることで出張中や在宅ワーク中でも検索可能になり、丸1日分作業を早めることもでき、業務の効率化につながるでしょう。

保管スペースの削減

膨大な過去の書類を電子化して保管すれば、保管スペースの削減につながります。

企業の歴史が長いほど、かつての紙資料も膨大になっていきます。自社の倉庫が書類でいっぱいになり外部の倉庫に保管しなければならない場合も発生し、保管費用や取り寄せの費用・手間も発生します。

そのような書類を電子化すれば、データストレージ(保存場所)を増やすことで、物理的な場所を確保する必要がなくなります
結果、外部倉庫の賃料削減や、オフィスの空いたスペースの有効活用を実現できるでしょう。

人災・天災への対策

書類の電子化によって、万が一の人災・天災への対策にもなります。

例えば、顧客の契約書や個人情報が記載された申込書類などを紙でやりとりしていると、担当者が持ち出し中に紛失するリスクがあります。
社内のみで運用していても、何度も取り出したりファイリングしたりを繰り返す中で、いつの間にか足りないページが発生していた、というケースも考えられます。

また近年頻発している自然災害に対しても、書類の電子化は有効です。書類の水没や火災による焼失などは、その後の復旧に甚大な影響を与えます。

電子化することで、バックアップを取り万が一に備えることが可能です

書類電子化にあたり注意すべき点

電子化にはメリットが多くありますが、実施する上での注意点もいくつかあります。何に注意し、どのように対応すればよいか解説します。

電子化には時間がかかる

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紙媒体の電子化は、すべて完了するまでに時間がかかる場合があります

書類の量にもよりますが、例えば1枚の書類を電子化するにも、
①スキャナーや複合機で書類を読み取る
②パソコンでファイル名を変更する
③保存場所にデータを整理して格納する
という工程が必要です。

社内で実施する場合には、通常業務に支障をきたさないよう、電子化する書類の優先順位や作業人員・時間などを決め、無理なく計画的に取り組むとよいでしょう。

データの格納ストレージが必要

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紙の保管場所が減る代わりに、データの格納容量を確保する必要があります

データ化する書類の文字数などにもよりますが、A4サイズ1ページでおよそ500KB程度の容量が必要です。
書類の分量によって、社内サーバーを活用する他、社外のストレージやクラウドサービスを活用しても良いでしょう。

大切な社内書類の保管場所ですので、セキュリティ対策がされた安全な保管場所を確保し、バックアップについても検討することをおすすめします

データ整理・管理の手間がかかる

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紙の書類と比べて検索や整理が容易な電子データですが、はじめのデータ分類や管理ルール決めは不可欠です。

例えば「ファイル名には○○と△△の情報を必ず入れる」などルールを決めておかないと、後々検索してもヒットしないといった問題が発生し使いにくいデータになってしまいます。

電子化のメリットを維持するためには、データの管理方法を関係部署を含めてしっかりと検討し、利用者に周知することが大切です

電子化の方法

書類電子化のメリットと注意点について理解いただいたところで、実際に書類を電子化する方法を確認していきます。社内で実施する場合と、アウトソーシングする場合が考えられます

【社内で】オフィスの複合機でスキャン

最も身近で簡単な方法として、オフィス内にある複合機(コピー機)でスキャンする方法が挙げられます。

普段から使用している複合機を使用するので、社員が空いた時間にスキャン作業を進めることができます。

日常業務の合間を縫って作業をしなければならないので、他の業務との調整が必要となります。
・大量に書類がある
・書類が冊子の形式、またはサイズがバラバラ
といった場合には不向きでしょう。

期限を決めずに余裕をもって作業する場合や、電子化する書類が少ない場合には社内で手軽に完結できて便利です。

【社内で】写真撮影

大量の書類に対しては現実的ではありませんが、少量の書類のみであれば、スマートフォンやデジタルカメラでの撮影画像の保管も考えられます。

例えば書類スキャンを実行できるスマートフォンアプリもリリースされており、撮影した書類のPDF化やデータ結合、OCR処理などを行うこともできます。

サブ的に、数枚のみを即時にデータ化したい場合には便利です。

【アウトソーシング】専門業者へ委託

膨大な社内書類を電子化する場合にオススメなのは、スキャン・データ整理サービスや管理システムを取り扱う業者への外注です。

大量の書類の他、ホッチキス留めされた書類、サイズが大小さまざまな書類、過去の貴重な史料など、自社内では取り扱いが難しいさまざまな紙媒体に対応することができます

また、業者によってはデータの作成方法や管理方法、検索システムまで含めた提案を行ってもらえるので、特に初めて書類の電子化に取り組まれる場合には安心です

外部の業者選定の際には、価格はもちろん、大切な社内資料を取り扱う環境としてセキュリティ面で安心できるかどうかもチェックしましょう

外部委託する場合には、
スキャン前の紙媒体の状態...サイズや製本、ファイリングの有無、ホッチキスの有無、作業場所など
依頼する内容...スキャニング・ファイル名の整理・フォルダ整理・検索システムなど
によって費用や納期が変動します。

食い違いがないよう、事前に綿密な打ち合わせをされることをおすすめします。

電子化を成功させるポイント

ひとことで電子化と言っても、方法や決める事項がさまざまにあることをイメージいただけたでしょうか?

運用を軌道に乗せるためには、電子化に向けた計画と運用ルール策定が大切です。
成功のためのポイントを2点、解説します。

優先順位を決めて計画を立てる

1つ目のポイントは、電子化する紙媒体の優先順位を決めることです。

紙をスキャンして、データの中身を確認しながらファイルを変更、整理する作業は時間がかかります。
優先順位を決めないで手当たり次第に電子化を開始してしまうと、すぐにデータにした方がよい書類が後回しになったり、廃棄しても差し支えない書類を作業してしまったりと、ムダが発生します。

そのようなムダを防ぐためにも、あらかじめ電子化の対象範囲を決め、その中でも優先順位を決めてから、いつまでに・どの範囲を完了させるか計画を立てることをおすすめします

運用しやすいデータ形式を確認する

2つ目のポイントは、運用しやすいデータ形式を確認することです。

これは優先順位を決定する際にもポイントとなることですが、それぞれの書類は誰が・どんな場面で・どのように活用するかが決まっていると思います。

実際に書類を取り扱う関係部署と話をすることで、
・書類のタイトルのみが検索できれば良い
・本文中のテキストまで検索したり引用したい
・日付の情報で検索したい
など、実際の活用イメージが見えてくるはずです。
データによっては、PDF以外のファイル形式が適している場合もあるかもしれません。

一律でデータ化するのではなく、範囲によってデータの作り方を変えても良いでしょう。企業と社員にとって使いやすいデータになるよう、作業を実行する前に社内で話し合いを行うことをおすすめします

安心の環境で、電子化から整理まで一貫して行います

YPGでは、印刷事業で培った情報伝達のノウハウを駆使してさまざまな書類の電子化のお手伝いをしています。

情報セキュリティマネジメントシステムISO27001を取得しており、機密情報や重要文書の取り扱いも安心してお任せいただくことができます

社内の紙媒体のデータ化活用をご検討の際には、ぜひお気軽にご相談ください。

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